DB103のKleines Modellmuseum Ep. IV

こちらでは模型鉄道以外の模型記事を書いています。模型鉄道関連は本店にお越し下さい。

KATO 3020-2 EF58 上越形ブルー 組立時の車体の向き

 

 以前、中古で入手したKATOのEF58上越ですが、残念ながらひさしに色ハゲがありました。

 家族がKATOの青15号に最も近似しているファルベの塗料を貸してくれたので、タッチアップしました。

 以前からやろうと思っていたのですが、腰を傷めたり、色々あってのびのびになってしまいました。

 

 

 右側のひさしの縁に傷がありました。

 

 ちなみにファルベは潰れてしまって、このカラーはもう入手できないそうですね。

 今回僅かなタッチでしたが、あまり色の差異を感じることがなく塗れましたので、良かったです。

 それと同時に、この色がもう入手できないのは惜しまれます。

 

 作業は簡単に終わり、塗装も乾燥したので、試運転を行いました。

 すると……、動きが重いのです。

 以前はそんなことはなかったのですが。

 さらに逆転させると動きません。

 これは……、嫌な予感がしたので分解してみました。

 動力台車を片方外しましたが、わずかに埃がたかっていただけで特に問題はありません。

 そこで反対側を点検したところ……、なんと、動力台車にすごい埃と糸が絡んでいました。

 これでは走らないはずです。

 そこで慎重に台車を分解し、糸と埃を取り除きました。

 この作業自体はそんなに時間はかかりませんでした。

 試運転の結果、パックの目盛が低いうちからスムーズに動きます。

 ライトも問題ありません。

 

 そこで、車体を組もうとして……、はたと気づきました。

 「どっち向きだったけ??」

 

 そうなんです。

 TOMIXの製品は車体の前後が判断できるように、ダイカストとボディに矢印がついています。

 しかし、KATO製品には目印になるものがありません。

 それでも、床下が前後で非対称ならば、前後を判断できます。

 ところが、EF58は前後共に差異がないのです。

 これは困ったことになりました。

 

 そこで、困ったときのなんとやら、Webを探したのですが……、どこにもそんな情報はありません。

 分解に関する記事はそれなりにあるのですが。

 結局、見つからないので、手持ちの古い緑/ピンクラベル時代の3020-2を分解してみました。

 その結果、ボディのKATOの刻印と電極抑えが反対になるのが、正しいことがわかりました。

 

 

 この向きで良いみたいです。

 

 こんなことを調べるのに、大分時間を要してしまいましたよ。

 模型趣味の世界は、このような大事な情報って、存外無いものですね。

 

 ようやく組み上げますと、快調です。

 そこで写真を撮ろうと思い、片側エンドを見ると何か車体が傾いています。

 改めて見ると、車体のハマりが悪いことに気づきました。

 そうなんです。

 KATOの機関車は爪が四隅の対角線2箇所しかありません。

 何らかの理由で車体が浮いてしまうと、爪のない側が浮いてしまうのですね。

 そんでもって、車体が浮く原因は、基板です。

 基板やLEDが車体の裏側に当たると、このような現象が起きやすいです。

 

 基板を調べますと、原因らしきものがわかりました。

 LEDの足が基板から少し浮いているのです。

 裏返してみると、半田がきれいではありません。

 そう、このEF58のLEDは電球色なのですが、前のオーナーさんが入れ換えたんですね。

 そのときにLEDの足が浮いてしまったのでしょう。

 そこで、ハンダを溶かし浮きを軽減しようと思いました。

 少し高さは下がりましたが、完全には密着しませんでした。

 そこで、ラジオペンチを使って潰しました。

 この際、プリント基板は割れやすいので、注意します。

 おまけにコテコテの半田をヤスリで削り、基板裏側の高さも下げました。

 こうして大分高さを下げてやりますと、今度は傾かなくなりました。

 

 

 こんな感じです。

 

 というわけで単なるタッチペンが、相当時間を要してしまいました。

 それでも、電球色LED、黒染め車輪、ナックル仕様のEF58上越が、戦力化出来たのは、良かったと思います。