DB103のKleines Modellmuseum Ep. IV

こちらでは模型鉄道以外の模型記事を書いています。模型鉄道関連は本店にお越し下さい。

懐かし&憧れのプラモデルの思い出 その1

  

 1960年生まれの当方が、初めてプラモデルに出会ったのは、もう60年くらい前になるでしょうか?

 それから約20年間、プラモデルは常に私の趣味の中心でした。

 以前も書いたかもしれませんが、もともと飛行機やWLを作っていた私は、1972年にタミヤのⅡ号戦車に出会ってから、AFVを作り始め、その後小スケールAFVに転じるとともに、マイナー機のコレクションに努めました。

 で、今回の記事はそれよりも少し前の、1960年代から1972年頃までのお話です。

 プラモデルは1930年代に英国で誕生したと言われておりますが、本格的に発展したのは1950年代のアメリカです。

 ですので、アメリカプラモと言うのは私の世代の人間にとって憧れの混じった存在ではなかったのではないでしょうか?

 一方、イギリスを代表するAirfixも偉大な存在でした。

 当時と今では製品化される対象が完全に異なっていました。

 1960年代といえば何と言っても飛行機プラモの全盛時代であり、プラモと言えば飛行機でした。

 特に日本ではその傾向が強かったと思います。

 しかし、今にして思えば、1950~1960年代の製品は実に面白かったです。

 特に私は昔からマイナー機やマイナー車両が好きだったのでなおさらそう思います。

 実際、あれから50年以上経つのに、これだけ数多くのキットが発売されているというのに、今でも全く出ていない機種が実に多くあります。

 本稿はもう半世紀も前に、見たり、話を聞いた懐かしのキットを中心に書いてみようと思います。

 なお、今回は実際に手に入れたり、作ったものではなく、欲しかったけど当時は手を出せなかったという憧れの製品が中心になると思います。

 

第1回 AFV 海外メーカー篇

 さて、AFVを語る際に私にとって、外せないのはHJ 74-11号です。

 名付けて「ソフトスキンの世界」

 第一次AFVブームにあやかっての記事と思います。

 なんといっても私はミニカーでも乗用車にはほとんど興味はなく、トラックや消防車が好きでした。

 AFVでもその傾向は変わらず、VW82やSd.Kfz.7はもちろんのこと、僅かに情報のあったAirfixの英軍の装輪車シリーズを好んで組んでおりました。

 当時は入手がとても難しかったのです。

 そこで出会ったのが本書でした。

 もう半世紀も前の本ですが、これだけはぼろぼろになりながらも現存しています。

 それで思いつくままに記してみようと思います。

 

1.SNAP

 

 今から60年以上前の1950年代に作られたアメリカ製1/40AFVモデルです。

 

 私にとって伝説とも言えるこのシリーズは、最後の再生産となったライフライク版が生産された頃のこの本で初めて知りました。

 上の左側のページのオネストジョンです。

 なお、このページの左上の全景写真は実はSNAPではありません。こちらも良く出来たROCO製品です。

 HJの編集部もこんなマイナーな車両は知らなかったんですね。

 当時、東京に住んでおりましたので、Lifelikeの製品が有名模型屋の片隅でひっそりと佇んでいた記憶はありますが、何分にも高価なものでしたし、1/40というどっちつかずのスケールも相まって入手することはありませんでした。

 後の1986年頃、偶然にもこの写真のオネストジョンを入手しましたが、その後、引っ越しなどありこれも手放してしまいました。

 仕方ないこととは言え、実にもったいなかったです。そんなに高くなりませんでしたし。

・Hawk AAM+ランチャー+ミサイル運搬車

 Snapのシリーズは単体ではなく、レーダーやミサイル運搬車両も模型化され、またフィギュアやアクササリーが付属している楽しいものでした。

 出来の方もRenwalよりもずっと繊細でした。

 HawkミサイルはAFVモデルから1/35の新しい製品が出ているようですが、出来は比較にならないにしても、SNAPのような楽しいキットにはなっていそうもありません。

 SNAPは、他にウイリスMB(トレーラー付)、M20 6輪装甲車、M40 155mm自走重榴弾砲、原子砲(これも素晴らしい出来だそうです)、ミサイル搭載ヘリ(試作機?)、155mmカノン砲+M8牽引車などを発売していたようです。

 ただし、見たことがあるのはM40とミサイルヘリくらいだったでしょうか?

  SNAPのキットは、とても60年前の製品とは思えない出来のようですが、1/40という当時のアメリカの標準スケールが災いしたのか、1974年のライフライク版を最後に作られていないようです。

 流石に50年が経過し、入手も難しいです。

 最近、古典キットを再販しているATLANTIS MODELLにぜひ作ってもらいたいものですね。

 

 

 

2.Renwal

 2000年代以降、Revellが再販しておりますので、ご覧になった方も多いと思います。

ラクロスミサイルキャリア

 上写真の右側です。左のSNAPに比べると大味な部分もあると思いますが、まともなラクロスはこのキットが唯一です。

 姉妹製品としてこれはまた唯一無二のM62レッカーが出ていました。

 私はRevell版を持っていましたが、手放してしまいました。

 ところで派生車は出ておりますが、元となったM54 5tトラックは、Renwalからは発売されていなかったように記憶していますが、いかがでしょうか?

 同書のROCO製品の紹介。

 まともにROCOが紹介されたのは唯一無二でしょう。

 でもって右ページ下にラクロスがありますが、これは全くのデタラメモデルです。

 ご覧のように2.5tトラックがベースになっていますが、ラクロスキャリアはM54 5tトラックがベースであり、大きさが全く異なります。

 なお、今回は憧れに関する記事ですので、実際に製作・所有したROCO製品は取り上げません。

・メースB+テラクルーザー

 有翼戦略ミサイルメースBも製品化されていました。

 同書にも掲載されている月面探検車のような巨大な運搬車は圧巻でした。

 ただし、出来そのものは荒いので今の目では見れないでしょう。

 こちらもRevellHistory Makers版を持っていましたが、手放してしまいました。

 流石に大きすぎましたので。

・ホークAAM

 1/32です。細密な出来ではありませんが、感じは良かったです。レーダー者とのセットですが、SNAPの履帯式キャリアはついていません。

 両方とも組んでみたいですね。

 なお同社からは、他にM-59自走榴弾砲やM-47、自走多連装無反動砲オントス、75mm自動高射砲も出ていましたね。

 しかしこちらによりますと75mm自動高射砲だけは再販されていないとのことです。

  

3.Revell

 1/40のM35A1トラック、105mm榴弾砲M4シャーマンT-34/85、M48自走戦車橋、M56自走砲などがありました。

 もっともM4とT34/85は1/40ではなく、もう少し大きかったのだとか。

 私は105mm榴弾砲を除き、所有したことはありません。

 コーポラルミサイルキャリアは、CorgiやDinkyも出しておりましたが、プラでは唯一だったと思います。

 実にかっこいい車両ですし、出来が良さそうなので、欲しかったです。

 上のいくつかはHistory Makersで再販されましたが、最近は作っていないと思います。

 

 

 

 

4.Monogram

 4号戦車系列は有名ですね。

 デッドコピー版のエッシーは似てませんでしたけど。

 Sd. kfz. 232、M3、M4戦車やそれよりも古い製品でM48、M3ハーフに並んで、ウイリスMBや珍しいM34トラック(M35ではなく、後輪シングルタイヤ)が出てました。

 左ページにMonogram製品あり。

 Renwalの巨大な原子砲も写っています。

 Monogramの製品は当時としては良い出来でしたが、特筆すべきは箱に描いてあったダイオラマです。

 当時の日本とは全く別格の非常にRevellの高いものでしたね。

 あとスケールではありませんが、1970年代の初期に野方の模型屋で見たロンメルロッドには衝撃を受けました。

 これも当時、子供が買えるようなものではありませんでしたが。

 最近再販になったようですが、時代を先取りしすぎた模型と思います。現代なら受けそうですね。

 

 

5.Aurora

 ゲテモノキットで有名なオーロラが1/50(1/48)の戦車キットを出していました。

 M4A3E8、T-10スターリンスウェーデンSタンク、97式チハ改、パンター、M46、MBT70、M8E2トラクター、155mmカノン砲、203mm重榴弾砲M109自走重榴弾砲初期型、センチュリオンチャーチル、ケーニクスティーガー

 いくつか売られているのは見たことがありますが、97式は見たことないかも。

 いくつかはATLANTIS MODELLから再販されているようですね。

 米軍の試作戦車MBT70やM8E2トラクター+155mmは貴重な存在だと思いますが、出来の方は推して知るべしですね。

 

 

6.ITC

 HJ74-11号には、同社の1/15という大スケールのM274 Mechanical Muleが出ています。

 こちらは近年、Glencoe Modellsから再販されていました。

 なお、Glencoe Modellsは他にも旧ソ連軍車両を出していました。PT-76、FROG3、BTR50。

 今回初めて知ったのですが、これらも全てITCのキットだそうです。

 他にもM41や極めて珍しいT92、T113などがでていたようですね。

 なお、ITCは幻のM-108レイピアを出していたみたいで、大昔のテレビ番組で相当なお金を払って入手したって方が居たのを思い出しました。

 Glencoeが出せば面白いですね。

 

6.FALLER

 ミサイルのキット

 半世紀ぶりにネット検索で発見!!

 

 こんな箱絵だったんだ。

 ちょっと記憶の中のイメージと違うかも。

 世代的にこういうミサイルやミサイルキャリアって大好きなんですよ!!

 日本のプラモならミサイルだけなんでしょうが、こちらはキャリアも付いています。

 笹塚にあり、当時通い詰めたえんどう模型に並んでいたのを覚えています。

 しかし、1976年頃、1800円?ではとても手が出ませんでした。

 もちろん中身もシュリンクパックしてあって見れませんしね。

 今は模型鉄道のストラクチャーで有名な同社ですが、昔は1/100の飛行機を作っていました。

 1990年代のROCOが出したユンカースJu52/3mは、実はFALLERの1/100ですし、消滅したRoskopfのCH-34Gヘリコプターもそうです。

 今回初めて知ったのですが、V-1/V-2号も出していたみたいですね。

 上のMeteorもそうですが、とても今の時代の出来ではないですが、珍しいアイテムでもあり、それなりに売れるかも。

 ただし純然たるAFVはないようですね。

 

 

7.Heller

 こちらは1970年代以降の話ですが、Solidoのミニカーで有名なAMX VCA、VTBやAMX VCA、Dinkyから出ていたAMX 13/155自走砲が出ていましたね。

 これらは今に至るまで唯一無二の存在でしょう。

 売ってるのは見たことがありますが、当時小スケールに傾倒していたので入手は叶いませんでした。

 

 

8.Airfix

 私にとっては憧れの最たるアイテムです。

 しかしOOのAFVは、実際作ったので、本稿では割愛します。

 

 

 以上、AFV海外メーカー篇でした。

 有名どころは避けたので、これくらいしか思いつきませんでした。

 取りも直さず、60年くらい前にはAFVモデルがとても少なかったことの証明になると思います。

 

 以下、AFV国内に続く……予定

 

 

 2023/4/3 記

 

 

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