Googleフォト貼り付け不可能のため、ブログ移転することになりました
3月25日に再発したGoogleのAPIの仕様変更による「Googleフォト貼り付け」機能停止ですが、本日、5月24日に至るまで、全く改善されません。
それどころか、5月19日には一連のトラブル発生前に、はてなブログのGoogleフォト貼り付け機能を利用してUPした全ての写真が見れなくなるという、記録保存を旨とするブログには致命的なトラブルが発生いたしました。
特に過去ブログに掲載した全ての写真が見られなくなってしまうというのは、極めて重要な問題と思います。
そこで、先日、はてなの運営に状況の確認を行いましたが、本日に至るまで、何ら回答を得ることが出来ませんでした。
そのくせ、有料ブログの案内はしれっと表示するわけです。
流石にこれは許容しがたいことであり、今後、当方といたしましては、主ブログを下記に移転することにいたしました。
YAHOOブログの突然の閉鎖から、1年にも満たないのに。
本当に腹立たしいです。
なお、こちらも閉鎖はせず、当分の間、残しておく所存です。
以上、大変急な話ではありますが、今までのご愛顧に深く感謝いたしますと共に、本店ともども、移転先をどうかよろしくお願いします。
本店
DB103のKleines Modellmuseum このたび改名いたしました。
過去ブログ倉庫
DB103のMiniature World Phase III
非鉄ブログ
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KATO Nゲージ !? 入線しました
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東ドイツ国鉄 DR マイヤータンク式蒸気機関車 BR 98.0 009号機 (RIVAROSSI 1340)
東ドイツ国鉄DR BR 98.0は、ザクセン王国邦有鉄道 K.Sach.B が開発した、小型マイヤー式タンク蒸気機関車です。
BR 98.0主要諸元
型式:B'B 'n4vt、バッファ間距離:11.624m、運転重量:60.5t、軸重:15.4t、動輪径:1.26m、飽和式、複合式四気筒、出力:540PSi、ボイラー圧:13bar、最高速度:50km/h
もともとはITV形と言い、ザクセンの首都ドレスデン近郊のWindberg線で石炭列車を牽くために開発されました。
同線は曲率の小さい (半径85m) 勾配線区のため、牽引力を確保し、カーブに強い複式の足回りが採用されたようで、同時期のナロー線用マイヤー機ザクセンIVk(ドイツのナロー専用機としては最大の55輌製造)を参考にしたようです。
1910-14年までの間、18輌が作られました。
(この項、EJ Dampflok Reportの記載に従いました。なお、Wikipediaには19両とありますが、合計が合いません。)
第一次世界大戦で3輌が廃車となり、DRGには型式98.0として、001-015の15輌が継承されました。
なお、DRG形式 98は簡易線区用の蒸気機関車に割り当てられ、BR 98.3→グラスカステンPtL 2/2、BR 98.8→バイエルンGtL4/4などが含まれます。
ついでに記しますと、マイヤー式とは複式の走り装置が互いに反対方向を向いているものを指します。
同じ複式機でもマレー式は同方向を向いているものですね。
マイヤー機は双方のシリンダが車体中心にありますので、高圧シリンダから低圧シリンダ間の蒸気配管を短くすることが出来ます。
実施例としてはザクセン機が主体で、バイエルンやヴュルテンベルクの複式機はマレー式ですね。
BR 98.0は、1945年2月13日のドレスデン大空襲で損傷を受けた機種もありましたが、復旧され、15輌全機が第二次大戦を生き残りました。
Windberg線が東ドイツにあったことから残存全機がDRに継承され、戦後はウラン輸送等にも使われ、最後の一輌が引退したのは1961年でした。
現在でも001号機が大変よい状態で保存されています。
詳しくはWikipedia Sächsische I TV を参照お願いします。
それで模型の方ですが、戦後、西側に残った機種がなかったためでしょうか、こちらで紹介するRivarossi製品が唯一の存在でした。
同じ小型複式機でも、ずっと短命だったバイエルンBB IIは高級ブラス製品がいくつも製品化されていたのと比較されますね。
なお、BR 98.0は近年、Gützoldから完全新規製品が発売されたようです。
写真を見る限りでは、出来は良いように見えますが、価格は相当高いようですね。
何よりも現時点では入手できないようです。
それで本題のRivarossi製品ですが、製造初年1980年という大分古い製品になります。
Rivarossiはご当地メーカーではないためか、この他にもBR 10、BR 39、BR 59、BR 77、BR 89.4、BR 96など、他社が全く手がけていない機種を多く発売しておりましたが、こちらもその一翼を担うものです。
複式機は大好きなので探していましたが、やはり特殊な機種故、なかなか出会うことが出来ず、入線したのは2003年7月のことになります。
プラ製の箱ですので、恐らく1980年の初期仕様と思います。
以前紹介したBR 77よりもさらに古い時代ですので、出来の方は相応ですし、当時のRivarossiのスタンダードに沿って、縮尺がかなり大きいのが難点です。
模型のバッファ間距離は142mmですので、約1/82となりますね。
その一方、ハンドレールが金属製の別パーツですし、バッファも金属製、そしてロッドも金属製と、いいところもあります。
更に私のは軽く走るのこともあり、その特徴的なスタイルと相まって、オーバースケールながら結構お気に入りの機種です。
最初に入手したものは、電球1個不良、バッファ1個欠品でした。
バッファはそのうち作ってやろうと思いましたが、そのままになっています。
何しろ40年前の製品ですので、弁装置などはそれほど細密ではありません。
一方、この当時としてはロッド周りが金属なのは珍しいかもしれませんね。
シリンダが互いに内側を向く、マイヤー式の足回りです。
レタリングです。
約40年前のものですので相応ですが、それでも1962年10月5日の検査?、RBD Dresden、Bw Dresden A などが読み取れますね。
動輪の輪芯はプラです。
成形はシャープなので、赤を塗ってやると良くなると思います。
こうして見るとオーバースケールながら、金属製のハンドレールとノブはなかなか効いてますね。
ちょっと訳あって分解整備することになりました。
車体中央裏側のネジ二本を外すと、簡単に車体が外れます。
Rivarossiの大型円形モーターから前側の台車へ動力伝達し、
前側台車から、後ろ側台車へ動力を伝達しております。
モーターが大型で、車体が小さいため、昔の天賞堂電機と同じこのような伝達方式になっているのでしょう。
この方式は、前台車と後ろ台車で動力が等価とならないため走りが安定しないですが、本機は割と軽く走ります。
台車部品は前後ろで同じものが使われているのですね。
ハンドレールが別付けの金属製品なのは、大分ごついですが、質感と経年劣化には望ましいですね。
一体成型多用に見えますが、
複数の部品を接着しています。
これは意外でした。
1990年代半ばのMIBAのMesse特集号には、車輪の黒染め化などのグレードアップ仕様の予告が出ていました。
当時、Rivarossiは経営が不安定な時期で、その後、Hornbyに吸収されてしまいますので、この仕様が実際に発売になったのかどうか、私は知りません。
それから13年後に縁あってもう1輌入手しましたが、仕様自体は全く同じものでした。
箱や説明書、分解写真を除き、こちらで紹介する写真は後で入手した方です。
なお、価格は後の方が約半額でしたが、こちらのほうが程度が良かったですね。
特異なスタイルの本機ですが、当初の設定通り、Omの石炭列車編成を牽いて楽しみたい機種ですね。
2003年7月27日入線
2018/8/24 記
2020/1/29 写真一部追加、文章再構成の上、再録
2020/5/20 写真全更新、Blogger用に再構成
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テスト投稿:ドイツ国鉄 DRG 高速試験用蒸気機関車BR 05 001号機 (Märklin 37050)
BR 05は戦前のドイツ国鉄 DRGが世界に誇った高速試験用蒸気機関車です。
BR 05主要諸元
型式:2’C2’ h3、軸配置:2C2、バッファ間距離:26.265m、重量:129.9t、軸重:19.4t、動輪径:2.3m、過熱式三気筒、ボイラー圧力:20bar、出力:1,735kW、最高速度:175km/h
1935年に完成し、折しもナチス・ドイツ勃興の象徴として、その流麗なスタイル及び高性能でその名を世界に轟かせました。
実際、1935年には002号機が試験用客車3両を牽引し、当時の速度世界記録(195.6km/h)も達成しております。
BR 05は001~003の三両が製作されましたが、試験機的要素が強く、それ以上、量産されることはありませんでした。
001と002は同じスタイルでしたが、003号機は全く異なるキャブフォワード形式で完成しました。
しかし、微粉炭供給装置に不具合があったため、1944年に流線型カバーを取り外した通常型に改造されています。
001と002についても、第二次世界大戦の勃発とともに、運用が減り、また本機程度の速度ではあまり効果がなく、保守の邪魔になる足回りの流線型カバーが取り外されるなど、他の流線型蒸機BR 01.10やBR 03.10と同じ運命を辿りました。
なお、流線型旅客用急行用蒸機の量産機としては、BR 01.10及びBR 03.10が量産されることになりましたが、その最中に第二次世界大戦が勃発したため、両形式とも生産数は限定されたものとなりました。
敗戦後、BR 05は放置されており、そのまま廃車の予定でしたが、1950年になってから再生工事が施されました。
001と002は、003と同様、流線型カバーが完全に取り外され、通常型の蒸機と同様のスタイルになり、また全機ともボイラー圧力が20→16kgf/cm3に降圧されたため、性能は低下しました。
これはボイラー材質St 47鋼の材質劣化によるものかもしれません。(詳しいことはわかりませんでした)
BR 05は当時の最優等列車F-Zugの運用にあてられました。
しかしながら同型機が3輌しかなく、また大きすぎて取扱に苦慮したこともあり、それに何よりも動力近代化の波が押し寄せ1958年には引退しました。
以上、Wikipedia ドイツ国鉄05形蒸気機関車 他参照
002及び003号機は解体されてしまいましたが、001号機は流線型カバーを復元された大変美しい状態で、ニュルンベルク交通博物館に静態保存されております。
2007年の大火でも被害を受けなかった本機は、これからもドイツ鉄道の象徴として、大切に保存されていくことになるでしょう。
<各部のディテール>
質感が実にいいですね!
ダイカスト製のボディですが、もっさりとした感じはありません。
大変シャープな成形と思います。
リベットも好ましい表現と思います。
最近の製品ですので、レタリングもとても美しいです。
炭水車端面のディテールも無視されていないのですね。
密閉型のキャブが高速機を彷彿させますね。
掴み棒は取付座の形状も含め、よく出来ていると思います。
ここは金属の勝ちですね。
機炭間も短くなっています。
レタリングも美しいです。
5軸の2’ 3 T37 St 型炭水車。
さてBR 05は、戦前期ドイツを代表する有名な機種ですが、模型の方は長らく1972年発売のLiliput製品の独壇場であり、こちらで紹介する2005年のMaerklin製品まで30年以上、新規製品はありませんでした。
ほとんど見えませんが、ダイカスト動輪がいい感じです。
流線型機ですので、足回りがよく見えませんし、ディテールも少なく、また容積が大きくて動力を入れるのもたやすいと思いますが、やはり特殊な機種だからでしょうか?
もしかしたら、模型化が敬遠されたのは、ナチス時代を彷彿させる機種だからかもしれませんね。
それで上記の通り、こちらのメルクリン製品は、2005年にInsider Modellとして発売されたものです。
同社の技術の粋を集めて作られたと思います。
まず、何と言ってもよく似ています。
BR 05はとても機関車といった感じではなく、むしろ魚といった感じがしますが、スマートでかつ何か異次元の物体と言った雰囲気をよく醸し出していると思います。
流石にLiliput製品よりも30年以上経過しておりますので、各部も大変良く出来ていると思います。
私的にはダイカストの質感や高級感ある塗装が好きですね。
駆動方式は炭水車駆動のLiliputとは異なり、伝統の機関車駆動です。
同社としても他に類を見ないコースティングギア?を採用しており、非通電状態で、押すと転がります。
RivarossiのSドライブなどと違って動作は確実に感じますが、あまり走らせていないので、よくわかりません。
Liliput製品が、形状はともかく、動力装置に問題があった(経年で不動になってしまう→ギアが空回りしやすい)ことを考えると、Marklinだけに安心して使えそうな気もするのですが、この機構は、他の機種では使用されていないので、問題があったのかもしれませんね。
幸いなことに、うちのは今のところよく走りますが。
当時、出たばかりのフルサウンド機です。
確か同社としてはBR 10 (37080)に続くフルサウンド製品だったかな。(BR 01.10 39103の方が先かもしれません)
いずれにしても速度にドラフト音が比例しますが、音自体は電子音で、ちょうど昔の玩具のシュッポー汽車みたいな安っぽいものです。
汽笛もおもちゃそのものです。
当然、三気筒にもなっておりません。
このサウンドだけはなんとかしたいですね。
サウンドを使うとがっかりですが、機関車の出来は最高です。
同時代のSchürzenwagenを牽かせて楽しみたいですね。
2013年3月6日 入線
2019/1/15 記
2019/12/5
2020/5/5 写真総入れ替え、加筆の上、再録
2020/5/20 Blogger用に書き換え
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JR 165系JT パノラマエクスプレス・アルプス (KATO 10-158)
Stay Homeの中、普段は奥にしまってあるKATOのJR 165系 JT パノラマエクスプレス・アルプス で遊びました。
20年以上前の製品と思いますが、よく出来ていますね!
それにしてもどこかパノラマカーに似ていませんか?
実際には30年の違いがあるんですけどね。
クロ165 4
モロ164 804
低屋根車になっているのですね。
クモロ165 4
クモロ165 3
モロ164 803
こちらがM車です。
クロ165 3
こちらは、もう20年以上前にEGSで買いました。
当時、Nは第二次?ブームだったので、このアイテムはなかなか入手できませんでした。
と言うか、今からは考えられないのですが、特にKATO製品はほとんどが希少になるというとんでもない時代でしたね。
転売ヤーなんてのが、話題になったのもこの頃でした。
ええ、私はプレミア物には手を出さないことにしているので、こちらも中古相応(とは言っても今の相場よりは遥かに高いですが)でした。
室内灯装備でしたが、
そうなんです。
前のオーナーさんが3連でも走れるように、クモロ165 3を点灯改造していたのですね。
少々荒いですが、電子用のスイッチでON-OFFでき、よく頑張った思いますよ。
実車はそれなりに活躍しましたが、165系なので、最高速度が低かったため、485系が種車のJTに交代しました。
とは言うものの、JT花盛りの時代でしたので、まだ幸せだったと思います。
確か碓氷峠にも入ったんですよね。
連結器カバーは外して保管してたんでしょうか?
KATOのパノラマエクスプレス・アルプスは、165系でありながら、従来製品とは全く異なる構造です。
当時の165系は屋根からバラす方式でしたが、こちらは一般的な構造になっています。
ご覧のように出来は良いと思いますので、電球色LEDにして、クモロをボディマウントカプラーに換えて再生産して欲しいです。
富士急のフジサン特急は持ってませんが、こちらはLED化されたのでしょうか?
とは言いましても、今のNは精度が上がりすぎて、この程度ではダメなんでしょうね。
あまり登場機会はないですが、大事にしたいと思います。
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スイス国鉄 SBB 高性能汎用電気機関車 Re460 020-1号機 "Tilisiter" (HAG 281)
今回はスイスを代表する高性能電気機関車 Re 460を紹介します。
Re 460はスイス国鉄がバーン2000計画に従って開発した高性能な汎用電気機関車です。
Re 460性能諸元
バッファ間距離:18,500 mm、運転重量:84 t、軸配置:Bo'Bo'、軸重:21t、動輪径:1,110mm、定格出力:6,100 kW、最高運転速度:200 km/h、設計最高速度:230 km/h
有名な工業デザイナーであるピニンファリーナにより、デザインされた流麗なスタイル、そして、VVVFインバータ制御による最大300kNの牽引力と230km/hの最高速度、自己操舵台車により半径300mの曲線を104km/hで走行できる高い曲線走行性能を特徴とする強力機であり、通称「Lok2000」と呼ばれています。
調達は1987年より開始され、1990年から96年までの間、総計119輌が製造されました。
この数字はスイス国鉄の新型電機としてはRe 4/4IIの276輌に次ぐ第二位です。
ちなみに3位はAe 6/6 118輌、第4位はRe 450の115輌、そして5位は、KATO製品で有名な強力電機Re 6/6は89輌となります。
また私鉄BLS鉄道が、ほぼ同一形態でより強力なRe 465を18輌製造しました。
Re 460は優秀な性能を発揮しましたが、価格が非常に高いことがネックとなり、期待された輸出も採用国が少なく、また複電現タイプや6軸機は実現されませんでした。
スイス国鉄及びBLSでは後継機としてより安価なボンバルディアのTRAXXシリーズを採用しました。
別体のワイパーがすごく良い感じです。
Re 460の特徴として、側面が広いことから、全面及び部分広告機が多数、誕生しました。
こちらの020-1号機もそうですが、全61輌に延べ100種類以上の広告塗装がなされたそうです。
なお本機は計画当初、Re 4/4 VI 10701~でしたが、実際にはRe 460 000-3~となりました。
これを受けてか、こちらの020-1号機も、側面下の型式標記は、Re 4/4+改行、Re 460 020-1と記載されているのが、面白いですね。
それ以降の生産品では、例えば、Re 460 108-4のように記載されております。
また119輌のうち、機体名を持つ機関車が相当あります。
ちなみにこちらの020-1号機には特に名前はないようですね。
Re 460は2階建てIC 2000系客車、あるいはEW-IV、UIC-Zとの組み合わせで200km/h運転を行っていますが、以前はもっと古いEW-IIなどとの組み合わせもありました。
面白いのはIC 2000、EW-IV共に推進運転を行っていますが、この制御客車がRe 460と同じ顔になっています。
貨物列車では、その強力なパワーを活かし、ゴッタルド峠越えをはじめ、スイス全土で単機または重連で貨物列車を牽引しました。
2000年からは096-118号機が無線遠隔制御による重連総括制御システム対応に改造され、識別のためにRef 460となりました。
これは、勾配線区における推進機として、貨物列車の編成途中に無人の機関車を連結し、無線で操縦するものであり、Re 620にも同様の改造機があります。
模型でこれを再現するのは脱線の可能性がありますので、そのためか、ROCOから無動力のRe 460が発売されており、カタログにも上記の編成が出ていましたね。
2004年にスイス国鉄の旅客・貨物部門が分離した際には000-078号機が旅客会社に、079-118号機が貨物会社の所属になりましたが、その後に全機がスイス国鉄の旅客会社の所属となったため、残念なことに、現在では貨物列車の牽引は行っていないそうです。
以上、Wikipedia 日本語版 「スイス国鉄Re460形電気機関車」 より、引用、参照させていただきました。
それでModellbau-Wikiによりますと、HOのRe 460は、Märklin/TRIX、ROCO、HAGの三社から発売されております。
同情報では、初回製品の正確な発売年がわかりませんでしたが、私の記憶では、ROCOは1993年の発売と思います。
早くも同年のスワップミートで飾っている方を見ましたので。
羨ましかったですね。
同じ頃発売になったのが、1993年のMärklin/TRIXで、その次に出たのが、1996年に発売されたこちらのHAGです。
Re 460について言えば、特徴的な形状をしていることもあり、三社とも実車の感じをよく把握しており、大変良く出来ているように感じます。
なおROCOはプラ車体、Märklin/TRIXとHAGはダイカストです。
ROCOの成型は大変シャープですし、Märklin/TRIXやHAGのダイカストも、これまたシャープです。
Re 460のような平面にリブのある車体にはダイカストが合っていますね!!
ROCOはカルダンドライブ、後二社は伝統ある台車モーターです。
それでHAGですが、そうですね。
いかにも新世代のHAGらしい製品と言えると思います。
まずスケールですが、Re 4/4I(Re410)までのオーバースケール (約1/82) とは異なり、Re 4/4II (Re 420) と同じフルスケール 1/87となっています。
ダイカストのワンピースボディにシャーシーが組み合わさっておりますが、ご覧のように隙間などまったくありません。
Re 460には細かいディテールがないので、ダイカスト向きですね。
でも、屋上のパンタ収納部など、大変良く出来ています。
これだけの高級品ですので、Re 4/4II (Re 420)やRe 6/6 (Re 620)はバックミラーが印刷なのが惜しまれるところでしたが、Re 460は畳んだ状態でモールドされております。
残念ながら屋上のアンテナが欠品でしたが、この部分はどうなっているのかよくわかりません。
別付けのアンテナパーツがありますが、大きさがやや異なるような気がしますし、取付穴は空いておりません。
HAGが他社に勝っているのが、ワイパーです。
ここはプラの別付け部品にしたおかげで、遥かに勝っていますね。
また私のはやや傷がついているようにも見えますが、窓ガラスの透明度が高く、また縁の黒が薄く透けていないのがいいと思います。
一方、ダミーのスカートは確か含まれていなかったのは残念です。
カプラーは時代的にNEM 362ポケットになっていますが、伸縮機能はありません。
Re 460は各社とも分解しやすいのが特筆されます。
大概分解しにくいROCOは、本製品に限ってはバッファを抜くだけでボディが分離しますし、HAGはネジ1本、Märklin/TRIXはネジ2本で分解できるのは、大変優れていると思います。
HAGの動力は奇をてらったところのない、Märklin/TRIXと同様の伝統的な台車モーター、一台車駆動です。
全駆動ギアが金属製ですので、お世辞にも静かではありませんが、走行自体は軽く、また力に不足は感じません。
ただし、伝統的な円形モーターですので、DCC化される際には、デコーダーを選ぶ必要があります。
BEMFは出来るだけOFFにしないと、ギクシャクしてしまうと思いますので。
前照灯/尾灯は電球です。
四灯装備しており、前照灯2灯、尾灯1灯が点灯します、
私のもやや明るさにばらつきがある他、こちらもDCC化には不利ですね。
写真では少しわかりにくいかもしれませんが、車輪はその色から、伝統の銅製と思います。
こちらの020-1号機は、"Tilsiter" チーズの広告機です。
チーズと言えば、スイスの特産品で、それこそ地域により、実に様々なチーズがあるようですし、何よりも側面のチーズの絵を見ればすぐに分かりますよね。
でも……、Tilsiter ……、どこかで聞いた名前と思い、調べてみました。
そうなんです。
Tilsitとは、1945年にロシアに占領されてしまった東プロイセンの小都市の名前です。
それが、スイスチーズとどのような関係があるのかというのは、こちら をご覧下さい。
ところで、HAGのRe 460は、私にとって憧れの製品でした。
当時のHAGと言えば、その他のメーカーとは完全に一線を画した高級品としての存在であり、特にBDe 4/4以降のフルスケールシリーズは優に5万円を超える、簡単には手の出ない代物でした。
Re 460は確か1995年頃、天賞堂で赤を見せてもらったことがあります。
その時の価格は、記憶は定かではないですが、67,000円じゃなかったかな。
内外価格差が大きい時代でしたが、ROCOのRe 460は25,000円しないで買えた時代です。
当時の普通以下のサラリーマンにはなんとも荷の重い存在でした。
それで、こちらを入手したのは2003年のことになります。
まだ開店したばかりのラディッシュで買いました。
なぜかRe 460が何台かあり、その中で一番安いものを買ったのです。
理由として、一部色はげがありましたね。
それでも、25,000円もしたんですよ。
まだ欧州型の中古の価格が暴落する前でしたので。
本当は赤が欲しかったのですが、欧州と違って、日本は原型色が最も人気があります。
勢い、価格もすごく高くなってしまいます。
しかし、それから幾年月、デジタル充足のためのHO整理の中、本機も処分しようと思いました。
でも……、赤はともかく広告機(特に初期の広告機)には、全然値がつきません。
ROCOやMärklin/TRIXなど、本当に気の毒と言えるほど、かわいそうな価格まで下がってしまいます。
それは高級品と呼べるHAGでも、それほど変わったものではありません。
私はEGSで、2万円しないHAGの広告機さえ見たことがありますので。
HAGはスポンジが経年劣化しますので、本機は大きな箱にプチプチで包んでしまってありました。
そこで先日取り出して、眺めてから、走らせてみたんです。
そしたら、何か二束三文で売るのがもったいなくなって。
結局、取っておくことにしました。
上記のように、Re 460は各社ともよく出来ていて好きですが、HAGの質感とワイパー、そしてうるさいながらも確実な走りは、2万円以下で売るのは、なんとももったいない気がしましたので。
2003年1月12日 入線
2020/5/11 記
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