西ドイツ国鉄 DB 貨物用蒸気機関車 BR 55.25-56 848-6号機 (Märklin 26833)
今日は西ドイツ国鉄 DBの貨物用蒸気機関車 BR 55.25-56を紹介します。
BR 55.25-56はドイツで二番目に量産された貨物用蒸気機関車です。
さて、ドイツの貨物用蒸気機関車と言えば、皆さんどの機種を思い浮かべますでしょうか?
ドイツ全土で幅広く使われたドイツのD 51とも言える BR 50、三シリンダの強力貨物機 BR 44、4,000t鉱石列車を重連で引いたことで名高いBR 043(44型の重油専焼型)、あるいは7,000輌以上という、ヨーロッパでもっともたくさん作られた戦時急造型 BR 52等、鉄道史に残る機関車が存在します。
さて、ドイツ蒸気機関車の生産量第一位はBR 52ですが、二位となりますと存外知られていないのかもしれません。
こちらで紹介するBR 55.25-56は1913~1921年の間、K.P.St.E.(プロイセン邦国鉄道)及びDRGによって4,958 輌、 Reichseisenbahnen in Elsaß-Lothringenにより 137 輌の合計 5,155輌が製造された隠れた名機です。
この数字は第二次大戦時の戦時型量産機 BR 52に次ぐ堂々の第二位です。
第一次世界大戦の結果、1,800輌以上が失われたと資料にありましたが、恐らくこの数字には戦時賠償で各国に引き渡されたものを含むと思われます。
DRGには3,121輌が継承されました。
第二次大戦が終結した後も、ドイツに1,000輌以上があり、DBで最後の一台が引退したのはなんと1972年でした。
およそ半世紀に渡って活躍したことになります。
DBではBR 52(1963年引退)よりも、ずっと長生きでした。
さて、BR 55とは貨物用軸配置0-8-0型機の総称であり、DRG発足時に各王国のこの形式が55型に集約されました。
(例外としてザクセン王立邦有鉄道 I V→BR 55.60はB-Bマレー)
具体的には、K.P.St.E. G 7.1、G 7.2、G 8、G9、プファルツ鉄道 G 5、メックレンブルグ鉄道 G 7、G8、ザクセン王立邦有鉄道 I Vなどがありますが、その中で、もっとも沢山作られ長年にわたって使われたのが、こちらで紹介しているBR 55.25-56で、もともとはK.P.St.E. のG8.1です。
BR 55.25-56 性能諸元
型式:D h2、バッファ間距離:18.29m、運転重量:69.9t、軸重:17.6t、動輪径:1,350mm、軸配置D、過熱式二気筒、出力:927kW、ボイラー圧力:14bar、最高速度:55km/h
G 8.1は欧州で最も大量に生産された旅客用蒸気機関車 プロイセンP 8と同じ、ロベルト・ガルベにより生み出されました。
軸配置は違いますが、ボイラーの形状等、似ているところもありますね。
上記のようにG 8.1は、特段優れた性能があるわけではありませんが、安定した性能を発揮したのでしょう。
これだけの両数が作られたわけですし。
軸重が17.6tとこの当時としては、比較的大きかったためか、幹線での貨物運用が主な仕事でした。
晩年は入換用だったようですが、Eisenbahn Journalの"DB Dampf Pur"などには3軸更新車を牽いている写真が複数掲載されていました。
G 8.1は最高速度が55km/hでしたので、軸重低減を図り、客用にも使用できるように最高速を70km/hに高めるため、先輪を追加して1-DとしたBR 56.2-8に691輌が改造されています。
それにしても、より古いとは言え、K.P.St.E. G 7.1が1,205輌、G 7.2 が1,646輌、G 8 1,054輌と、生産量が非常に多いことからも、ドイツではこの形式の需要が多かったことがうかがわれます。
いつも通り、Wikipedia 独語版 Preußische G 8.1 より、引用、参照しました。
ただし、WikiのBR 55.25-56の解説は、他の形式に比べると簡単なもので、構造の詳細や、運用の実際、問題点、それに戦時賠償でどこの国に何両渡ったかというような記載は一切、ありませんでした。
さて、BR 55.25-56には、急行用機関車のような派手さがなかったからでしょうか、模型はそれほど多くはなかったように記憶しています。
Modellbau-Wiki によりますと、古いところではPiko(1966年)、FLM(初代)(1968年?)がありますが、どちらも古いだけに出来には不満も残り、また長らく入手できない状態が続いておりました。
FLMの初代は、当時のもの故、かなりのオーバースケールになっています。
そんな中、1992年にFLMから完全リニューアル製品が、そして、1999年にこちらの製品が発売されました。
メルクリンは一番新しいだけに、よく出来ていると思います。
見たところBR 55.25-56型の低い感じがよく再現されていると思います。
ディテールも十分でしょう。
もちろんmfxフルサウンド仕様で、鐘を含め多種の実感&迫力あるサウンドが楽しめます。
メルクリンの蒸機は、少々艶の有る塗装が質感を高めていますね。
最近製品なので、ロッド周りが光っておらず、重量感を醸し出していますね。
黒染めの金属車輪はメルクリンの代名詞ですね。
いつもどおりレタリングもきれいです。
2011年発売の除雪列車セットのですので、車番はEDP時代、最晩年(1970年頃)の姿です。
シリンダーの尻棒も単なる丸棒ではなく、実感がありますね。
確か金属製です。
BR 55はプラと赤塗装に差異が少ない気がします。
こちらもレタリングは美しいです。
プロイセン式のキャブですね。
モーターはDCMではなく、最近のものなので、静かです。(もっとも私個人はうるさいですが、DCMのパワフルで安定した走りが好きですが)
プロイセンpr 3 T 16.5テンダーです。
最後の数字は水容量を示します。
炭水車もダイカスト製です。
メルクリンのBR 55.25-56は、持った感じが、軽く感じます。
今までの製品群とは明らかに違うので、古くからのファンの方は面食らうかもしれませんね。
牽引力はいかがでしょうか?
上記のように地味な機関車ですが、客車や貨車を牽かせて活躍させたいですね。
2013/5/19 入線
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スイス国鉄 SBB 汎用電気機関車 Ref 6/6型 11666号機 (Märklin 37322)
今回はスイス連邦鉄道SBBのRe 6/6f型電気機関車をご紹介します。
Re 6/6はスイス国鉄が開発した強力な汎用電機です。
山岳地帯の多いスイス国鉄は、軽量・高性能な電機を開発しましたが、Re 6/6型は連続定格 7,434kW、最高速 140km/h(設計値)、車重 120tという大変高性能な電機であり、長い間、一車体最高出力電機として欧州ではつとに有名な存在でした。
長大な全長19310mm、欧州ではあまり例のないB-B-B軸配置であり、1972年の試作車から1979年にかけて89輌が製造されました。
登場から約40年が経過しましたが、現在、事故廃車を除く全車がSBB Cargoの所属となり、主に山岳区間で客貨両用に活躍しているようです。
なお、Re 6/6型はUIC標記への変更により、Re 620となりました。
このように長い間使用されているRe 6/6型ですが、登場当時からの変化としては、上記の型式名及び、ヘッドライトの角型化、車体前面の手摺、バッファ上の小ステップの追加が行われています。 また登場当時の緑が赤、そしてSBB Cargo塗装に変化しました。
ただし、塗色の変更は長期に渡り行われましたので、角目で緑塗装というのも存在しました。
一方、こちらで紹介する11666号機のように、勾配線での後補機として使用するために遠隔無線運転装置を搭載した約30輌はRef 6/6(620f)形と呼ばれているそうです。
以上、Wikipedia スイス国鉄Re620形電気機関車 より。
さて、Re 6/6型ですが、欧州を代表する有名機だけに各社より模型が発売されて来ました。
一番古いのはHAGで、僅か2両しか製造されなかった2車体分割式の試作機を模型化しています。
その後、Lima(新旧)、ROCO、HAG(New Generation)等が続き、今回紹介するMaerklinは2010年に発売されました。
Maerklinからは、Re 6/6が何種類か発売されておりますが、こちらで紹介する11666号機は、遠隔無線操縦装置を搭載したRef 6/6型で、角目、運転室前手摺、バッファ上ステップが追加された2000年頃の姿だそうです。
さて、Re 6/6は実にかっこいいですね!
実は私にとって、Lima旧、Lima新、KATO(N)、ROCO、HAG(NG)に続く、6台目のRe 6/6です。
が、事情があり、Maerklin以外の5台は手放してしまいました。
Maerklin製品はダイカスト車体で重量感があり、またシャープな成型で実車の流麗な雰囲気がよく出ているように感じます。
妻面のこの白い部品が無線操縦装置のアンテナでしょうか?
スイスの電機はスポーク車輪なのですね。高性能機には何か意外な感じがします。
HAGに続き、バックミラーが印刷なのは、ちょっとがっかりでした。
ここはプラの別パーツでもよかったように感じます。
驚いたのは塗装です。
大変きれいな塗装なのですが、赤がつや消しなのです。
緑塗装では半つや消しは見たことがありますが、赤塗装は初めてです。
実車もそうなのかどうかはわかりませんけど。
前面もよく感じが出ていると思います。
添付部品は、ダミーのスカートだけです。
いつも通り、片側の台車の2軸を駆動します。
4輪ともゴムタイヤを装備しておりますので、牽引力は十分かと思います。
まだ試走しただけですが、ノイズもまあまあで、いつもながらの安定した走りでした。
こちらはmfxフルサウンドです。
サウンドは2011年製品だけあって、メルクリンの電機としては普通ですね。
私としては、モーター音が速度に比例しないのが気になります。
ですが、これはRe 465やBR 103もそうですし、他社製品にもそのようなものがありますので、欧州において、電機はそのような見解になっているのかもしれません。
これ以外の音は、長笛、短笛、ブロワー、パージ音、コンプレッサーの音があります。
その他ファンクションとして、前尾灯が個別にon/off可能、前照灯のLow/Hiビーム切り替えが可能です。
11666号機は"Stein am Rhein"ですね。
このワッペンは、SBBやBLS、そしてSNCFの機関車が装備していますが、かっこいいですね!
メルクリンのRe 6/6は人気車種のようで、中古市場ではほとんど見かけません。
私はこの赤塗装が好きなので、今回入手できてラッキーでした。
2015年6月9日 入線
2015/6/13 記
2019/12/4 再録
2020/6/* Blogger用に再構成
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ドイツ国鉄 DRG 旅客用テンダ式蒸気機関車 BR 39.0-2 204号機 (Fleischmann 4139)
今回は、ドイツ国鉄 DRG の勾配線用急行旅客用テンダ式蒸気機関車 BR 39について紹介したいと思います。
BR 39は旧プロイセン王国邦有鉄道が開発した、旅客用のテンダ式蒸気機関車P 10です。
そしてP 10型とはプロイセン王国邦有鉄道が開発した最後の旅客用蒸気機関車となります。
BR39 主要諸元
型式:1’D1’ h3、バッファ間距離 22.89m、運転重量 110.4t、軸配置 1D1、軸重:19.4t、動輪径 1,750mm、過熱式三気筒、出力 1,620馬力、ボイラー圧力:14bar、最高速 110km/h
平地で780tの列車を95km/hで、10パーミル勾配で825tの列車を30km/hで牽くことが出来ます。
P 10は1919年、勾配線用の急行客車列車用に設計されましたが、第一次世界大戦敗戦の混乱の影響か、資材不足のため、実際の製作は1922年までずれ込みました。
一方、1920年、ドイツの各王国が独自に運営していた鉄道が統一され、ドイツ国鉄DRGが発足しました。
それまで機関車は、各王国邦有鉄道が独自に開発していた(一部標準設計あり)のですが、運用や整備に問題があり、統一された規格の標準的な機関車、すなわち制式機(Einheits)が開発されることになりました。
この一番最初の機種が、あまりにも有名なBR 01ですが、機関車の開発には時間を要するため、DRG発足後、邦有鉄道形式の機関車がいくつか継続して製造されることになりました。
P 10はDRG発足当時の最強力機であり、性能が高かったことからか、そのうちの一つに選ばれ、DRG BR 39.0-2として、1922~27年の間、260両が製造されました。
BR 39.0-2は軸重が19.4tと大きかったことから、使用線区は限られましたが、それでも幹線の整備が進むと、主に中央山岳線区の急行列車等に投入され、後年V 200.1と交代するまでの長きに渡り、縦横の活躍を見せました。
また、Baden IVh(BR 18.3)と交代し、一部区間の豪華特急ラインゴルトも牽いたようです。
BR 39.0-2は、第二次世界大戦後、DBには155両が引き継がれました。
Witteデフ化、炭水車を2’2’ T 31.5から2'2' T 34へ交換した機種もあります。
そして、1967年に最後の三輌が引退しました。
一方、DRでは勾配用の強力機が他になかったことから、85輌に対し、ボイラー新造、全長延長、運転装置更新等の大更新がなされBR 22となりました。
しかし、電化の進展や、三気筒機のため、整備にコストが掛かったこともあり、1971年に引退しました。
なお、本機のために新造されたボイラーは、BR 03のReko機に振り分けられました。(50両分)
現在、230号機(DB Museum所属、Neuenmarkt-Wirsberg Deutschen Dampflokomotiv-Museumに展示)及び184号機の2輌が保存されています。
以上、Wikipedia DR-Baureihe 39 より引用、参照しました。
さて、Modellbau-Wikiによりますと、HOではRivarossiが1977年に発売したのが最初ですが、有名なのは、こちらで紹介するFleischmannが発売した製品です。
今から約30年前の1987年に発売されたこの製品は、それまでのFLM製品とは完全に一線を画すものであり、オーバースケール、一体成型を脱した大変精密な出来となっています。
モーターも缶モーターに変わりましたし、車輪も黒染めにこそなっていませんが、タイヤの厚みが減じられた実感の高いものになっています。
ROCOをはじめ、当時の他社製品にはプラ製の輪芯を採用しているものが多かったので、余計にこちらがよく見えました。
私も確か1988年頃に日本の模型店で購入しましたが、大変繊細な出来には驚かされたものです。
確か、39,800円ではなかったでしょうか?
今の目で見ても十分見られると思います。
機関車もテンダーもプラ製ですが、いわゆるプラっぽさはあまりないように感じます。
金属製の挽き物部品やボイラーのハンドレールが、いいアクセントになっていると思いますね。
上記のようにBR 39には後年、炭水車を2'2' T 34に交換したものがありますが、こちらはエポックII(DRG時代)ですので、邦有鉄道設計の原型テンダー Pr 2'2 'T 31.5を装備しています。
上述のように、こちらは缶モーターを使用しております。Bürler?
走りの方は今となっては普通ですね。
BR 03以降のような軽い感じはありません。
なお、FLM伝統のテンダー駆動で、機関車はダミーとなっています。
金属製のステップが素敵ですね。
FLMは炭水車駆動ですが、動輪は昔から金属製のシャープなもので、大変好感が持てます。
レタリングもきれいですが、30年が経過し、金文字の方は流石にくたびれてきた感じがします。
真鍮製のハンドレールがいいですね!
デフも薄くていい感じです。
こうしてみると、ランボードの赤と、動輪の赤にはやや差異が見られますね。
ロッド周りも近年の製品のような黒染めにはなっていません。
でも大変シャープですね。
真鍮挽物の汽笛はプラ製よりもずっといい感じです。
ウインドディフレクターは成形品です。
ランボード下の配管もシャープですね。
ところでこの大変優れた製品の最大の問題点は、箱だと思います。
いわゆる「いちごパック」方式なのですが、メルクリンのように紙箱へブリスターを縦に入れるわけではなく、寝かせて入れます。
更にブリスターには外側のケースがありません。
したがって、紙箱から出すのも、そしてブリスターから機関車を取り出すのも実にやりにくいのです。
特にメルクリンと異なり、ブリスターの幅が狭いため、ブリスターから機関車を取り出す際、ブリスター立てて、上側をを外すのですが、倒れそうになるのは致命的欠陥と思います。
そうでなくても、本製品は重量がある割には大変繊細なため、持つ場所によっては破損の危険があります。
私も慣れない頃故、シリンダ下の安全弁を折ってしまいました。
さらにそうなってしまった場合、私の知る限り、FLMのプラは接着が効きません。
これは大問題です。
いずれにしてもFLMの蒸機のオリジナルの箱は、ブリスターを寝かせて入れるので、ブリスターとの接触点が少ないことから、集中荷重がかかってしまうため、車体に傷がついてしまいます。
この点、特にひどいのはBR 56でテンダーのナンバーに傷がついてしまいます。
もちろんポリシートで養生しておりますが、それだけではだめなようです。
そこで、もしFLMの蒸機を購入されたら、直ちにIMONの車両箱など他の箱に入れ替えることをお勧めすると同時に、特に中古をお買い求めになる場合は、FLMの蒸機は大変繊細で破損しやすいので、ステップやライト取っ手、ボイラー周りの手すりや配管、ランボードとランボード下の配管等に破損がないか、よく確認されることをお勧めします。
いずれにしても大変高額なFLMの蒸機なので、もうすこしまともな箱にして欲しいと思うのは私だけでしょうか?
なんて思っていましたが、FLM社はROCOに買収され、HOの蒸機は全て絶版になってしまうようですね。
一部の製品はROCOブランドで発売になるのでしょうか?
1988年入線 新品
2018/6/23 記
2020/1/5 写真全面入れ替え、文章修正の上、再録
20205/24 Blogger用に再構成
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西ドイツ国鉄 DB 貨物用機関車 BR 50 1013号機 (Märklin 37810)
今回はDRG 制式貨物機(Einheits Güterzuglokomotive)の中で、最も幅広く使用された軸配置I1-E テンダ式貨物機 BR 50を紹介します。
BR 50は、ドイツのD 51とも言うべき存在であり、本線からローカル線まで、また貨物だけではなく客車も牽いて、ドイツ全土で幅広く使われました。
BR 50 主要諸元
型式:1’E h2、バッファ間距離 22,94m、運転重量 86.9t、軸配置 1E、軸重 15.2t、過熱式二気筒、出力 1,395kW、ボイラー圧力:16bar、最高速度 80km/h(前後進)、動輪径 1,400mm
1939~1948年まで、3,146輌という大変な数が生産されました。
上記のように、BR 50は生産数が非常に多く、形態的にもドームの数などの差異があります。
第二次大戦に突入したため、戦時型(Überkrieg)も作られました。
戦時型は、キャブ前側の窓省略、デフの省略、ドームの角型化、BR 52で採用された船底型テンダー (Vannnentender) などの形態変化があります。
なお、戦時型も色々あり、部分的に実施されたものも多いです。
第二次世界大戦の終結後も、BR 50は大量に残っておりました。
ドイツの西側でも2,159輌以上残存していたそうで、更に戦後生産されものや、戦争で被害を受けた車両の復旧も行われました。
1950年7月1日現在、2,144輌が在籍していたそうです。
DBによる改造として、1950年代に車掌車省略のため、テンダーに車掌室を取り付けが行われました。(Kabinenn Tender)
この改造は、735両に実施されたそうです。
その他、1963年までに廃車されたBR 52のVannenntenderへの交換も行われました。
変ったところでは、以前紹介したFrank-Crosti式機関車(再熱ボイラー)BR 50.40に30輌が改造されました。
BR 50.40 Frank-Crosti 4005号機
BR 50は製作年代からボイラー鋼が早期に劣化してしまう材質と思われますが、BR 01やBR 01.10のような、性能向上を図り、ボイラーを換装したいわゆるUmbau機は存在しません。
なお、本機は1968年のコンピューターナンバー化時点で、1,452輌以上が残存(うち88輌は休車)していました。
DBのコンピューターナンバーは車番が3桁なので、型式050では入りきらず、051、052、053が割り当てられました。
言い換えれば、最も大量に製造されたBR 52型が1968年以前に引退していたので、このような措置が可能となりました。
DBにおいて、BR 50の最後の1台は、1977年2月21日に廃車されました。
BR 50は生産量の割に、保存機は少なく、DBの動態保存機は1985年のドイツ国鉄150周年の際に動態復帰した622号機だけでしたが、本機は惜しくも2008年に発生したニュルンベルク交通博物館付属機関庫の大火により、炎上してしまいました。
このままスクラップになってしまうのか危ぶまれましたが、何とか、解体を免れ、きれいな姿に修復されたようです。(ただし静態)
なお、DRに渡った機種はいわゆるReko機として再生されたり、1980年代まで現役でした。
よって動態保存機も多数あるようですが、当方、DR機は全くわかりません。
BR 50はその他のヨーロッパの国々で長い間使用されました。
以上、Wikipedia 独語版 DR-Baureihe 50 より引用、参照いたしました。
それで、模型の方ですが、HOのBR 50と言えば、Fleischmann製品が有名です。
Modellbau-Wikiによりますと、製造初年は1971年で、つい最近まで改良を重ねながら作られていた大変寿命の長い製品です。
私も以前、622号機を持っておりましたが、感想としては、スケールよりは二回りくらい大きく感じました。
古い製品のDATAでは全長270mmとありますので、確かにスケールよりも5mm位長いのですが、後のものは機炭間が短縮され265mmになったとありますので、それほど大きくはないのかもしれません。
いずれにせよ、現状保有しておりませんので詳しいことはわかりませんが、BR 103などと同様、長さ方向はそれほどでもないが、全体的にボリュームがあるのかもしれません。
二線ではこの他にもKleinmodellbahnからも出ていたようですが、一般的ではなく、1990年のROCO製品が、初めてのフルスケール製品と言えると思います。
こちらの製品は、以前紹介したしましたように、テンダー及び機関車の両方を駆動するROCOスタンダードであり、繊細な出来だと思います。
さて、Märklin製品は1972年に発売されましたが、長い間、さまざまなバリエーションが生産されました。
最近では2012年のMega Starter Setにmfx フルサウンド機(1049号機)が入っていました。
ダイカストのボイラー、DCMモーターによるパワフルな走行など、いかにもメルクリンらしい製品であり、私は結構好きです。
さて、今回紹介させていただくのは、2013年に発売されたMärklinの二代目製品です。
この製品は全面リニューアル版で、mfxフルサウンド仕様に設計されたものと思います。
というのも、旧製品は走りはよいのですが、DCMモーターで動輪ギア駆動のため、走行音がかなり高いからです。
こちらは最近の小型モーターを使用し、静かに走るので、サウンドが映えます。
初代と異なり、第5動輪へギアで伝動し、残りはロッド駆動になっております。
走りは至ってスムーズですが、少し揺れますね。
形態は実物の感じをよく捉えていると思いますが、いかがでしょうか?
BR 55と同様、持った感じは非常に軽く感じます。
そのせいか、旧製品のような牽引力があるかどうかわかりません。
このあたりは好き嫌いが分かれるところかもしれませんね。
細部も非常によく出来ております。
少々怖いくらいで、以前のメルクリンの代名詞でもあった「堅牢」という言葉は、似つかわしくないように思います。
レタリングもとても美しいです。
最近のスタンダードでテンダーがダイカストなので、機関車との質感が統一できるのはとても良いと思います。
ロッド周りは最近のスタンダードの黒染めなので、大変漢字が良くなっていると思います。
ROCO製品も好きですが、さすがに20年後の製品なので、更によく出来ていると思います。
特にROCOがべたのつや消しなのに比して、少し艶のある塗装はいい感じですし、動輪がダイカストなのはプラ動輪と比べると勝っていますね。
もっともROCOの最新製品は動輪がダイカストかもしれません。
(うちのは古い製品なので。最近のものはわかりません)
キャブ、ウインドデフレクターも透明パーツです。
BR 50は、ターンテーブルのないローカル線での使用のため、バック運転用にテンダーに窓がついているのが面白いです。
BR 23もバック運転用にテンダーがそぎ落とされていますが、このような例はBR 011に見られるくらいと思います。
2’ 2’ T 34 テンダーです。
ダイカストボディなので、ボイラーとの質感の差がないのがいいと思います。
その一方、台車はプラっぽいので、赤く塗りたい気もしますね。
メルクリンは1度きりの生産なので、この50型も多数のバリエーションが出ております。
それにしても、BR 01やBR 50、BR 103のような有名どころについては、常時入手できるようにしてもらいたい気がしますね。
2013/5/15 入線
2014/6/6 記
2020/1/3 写真全更新、文章全面見直しの上、再録
20205/24 Blogger用に再構成
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新年明けましておめでとうございます
新年あけましておめでとうございます。
今年もどうかよろしくお願いします。
さて、皆様は今年2020年をどんな年にしたいですか?
私は、ひたすら安寧な年になって欲しいです。
昨年は天災が相次ぎ、私のところももう少しで川が氾濫するところでした。
これ以外にもどちらかと言うと、よくないことが多かったですものね。
今年こそ、穏やかで地道に安定した年になると良いと思います。
それで趣味の方ですが、年末にも記しましたように、模型に使えるお金は激減しそうですし、場所もありません。
よって、増備は相当抑えることになるでしょう。
そして、できるだけお金をかけずに、手持ちで楽しむことが中心になると思います。
具体的には、昨年後半から力を入れているブログとHPの整備を行っていきたいです。
これならばお金はかかりませんし、また幸いなことに紹介したい車両はまだたくさんありますので。
ということで、どうか皆様にとって、今年一年が素晴らしい年になりますように!!
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今年一年ありがとうございました
最近、年末という独特の感じがしなくなり、実感はほとんどありませんが、2019年もいよいよ今日で終わりとなります。
今年一年、つたないブログですがご訪問いただき、本当にありがとうございました。
さて、皆様にとって今年はどんな一年でしたか?
私にとって今年は、大きなことがありましたね。
ともあれなんとか食いつなぐことが出来たのが、最も大きかったです。
反面、年末にインフルになるなど、体調を崩すことも多く、より健康に注意しなければなりませんね。
それはともかく模型鉄道趣味の方ですが、つらつらと書き綴って見ますと、
1)Yahooブログ閉鎖
やはりこちらが一番のニュースだったと思います。
特に当方は、2018年3月に結構な苦労をして移転したばかりでしたので、大ショックでした。
また、決して多い数ではありませんでしたが、仲良くしてくださった方もいらっしゃいました。
そして、これらの方々の多くが、Yahooブログの閉鎖を機に情報発信自体をやめてしまい、つながりも消えてしまいました。
これは大変残念なことだけでなく、模型鉄道界にとって大損失だったと思います。
当方もどうしようか迷いましたが、結局、はてなブログへの移転を決め、現在に至っています。
何か私が一人取り残されているような感じになってしまいましたが、これからも気力が続く限り、細々と続けていこうと思っています。
それと共に、ブログはこのようなことがあると手元にDATAが残らず消えてしまいます。
そこで、2003年からやっているHPに記事を保存しています。
こちらなら手元にDATAが残りますので。
年始に突然飛び込んできたこのニュース。
欧州型の相当部分をEGSに頼っていた私にとって、ある意味、欧州型HOの終焉を注げる弔砲のような大ニュースでした。
天賞堂ビルの建て替えという大義名分はありますが、やはり、中古店の乱立という事態の前には、コストが掛かりすぎ、競争力を失ったのでしょうね。
EGSは良心的な価格でしたから。
でも、あれだけの商品知識を持った中古店は全く無いだけに、模型界にとって大損失だったと思います。
特に欧州型はEGS以外にはまともな扱いの店はごく僅かしか無いし、そもそも店員が全く商品知識がないので、お話になりません。
現に三線など、入手する手段はほぼゼロになってしまいました。
私自身はあまりのショックゆえ、閉店セールにも顔を出しませんでした。
3)HO入線
上記の通り、EGSの閉店という大ショックがあり、出物が少なかった上に、下記の通り、売上が少なかったこともあり、入線は少なかったです。
ドイツ型の動力車は入線0でした。
反面、イタリア及びフランスの電機が入りました。
久々の16番として、キハ81も良かったと思います。あと1両欲しいです。
長年探していた木造オリエントの食堂車(難ありでしたが)を安価で入手できたのは特に良かったかも。
4)N入線
久々の新品として、「みちのく」、「ICE4」、「165系佐渡」、「コキ50000」が入るなど、今年の前半は飛ばしてしまいました。
中古も相当なペースでした。
ただし、年の後半は出物が減ったこともあり、大分ペースが落ちました。
いずれにしても、待望のアイテムが多数入ったのは良かったですが、こんなペースはいくらなんでも無理で、置き場所がいよいよピンチになってきました。
5)譲渡
16番の大物がいくつかありましたが、HOやNはほとんど売れず、また回収率も低いものでした。
あと昨年突然始めたZは早くも処分することになりました。こちらも厳しいです。
模型鉄道だけでなく、すべてのジャンルで厳しい結果でしたね。
不思議だったのは、あまり評判の良くなかった「鉄道ファン」がほぼ売れたこと。
時間が立つと評価が変わるんですかね。
6)印象に残った製品(入線のみ)
こちらでも紹介しましたが、高かったですが、大変良い出来なので驚きました。
・KATO N ICE 4
こちらも良かったです。決して安価ではありませんが、この価格帯で他の製品もお願いしたいです。
・KATO N みちのく
これも待望のアイテムでした。いつもながらの安定した出来ですが、青塗装はどうなんでしょう? オロ61は茶のほうがよかったような。
・KATO N キハ181 つばさ
衝動買いでしたが、これには満足しました。
クモハが欲しくて衝動買い。でも製品には満足しています。Dk16も探していますが、入手できませんでした。
これも衝動買いでしたが、良い出来なんで驚きました。
ハウステンボス色を探していますが、高くてとても手が出ません。
JR仕様の485系はTOMIXが良いんですね。欲しくなりましたが、KATOに比べてだいぶ高いのでなかなか手が出ません。
・KATO N キハ91系きそ
最後の最後に入りました。珍車ですがよく出来ていますね。
いずれこちらで紹介する予定です。
・ROCO HO FS E656
大昔、Limaを持っていましたが、欠品の為、手放しました。ずっと欲しかった車種です。良い出来ですね。
・ROCO HO SNCF BB25500、BB16007
ほぼ同型機。これも好きなタイプで、偶然ゲットできました。
・Märklin HO DB üm312
こちらでも紹介した架線試験車。年末に三線化できました。
・TRIX HO CIWL木造食堂車
長年探していた車種。傷あり、破損、欠品ありでしたが、3千円しませんでした。
そんなわけで、模型鉄道趣味で見た2019年は決して良い年ではなく、むしろネガティブなことの多い一年だったように感じます。
さて、来2020年ですが、もう売上は絶望的に期待できないので、増備の方は相当抑える必要があると思います。
その分、昨年後半から力を入れているブログの整備と、HPの整備を行っていきたいです。
これならばお金はかからず、また幸いなことに紹介したい車両はまだたくさんありますので。
ということで、繰り返しになりますが、今年一年本当にありがとうございました。
来年もどうかよろしくお願いします。
それでは良いお年をお迎えください!!
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